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必要な方に届きますように③

2020年8月に内海聡先生の最新本「薬に殺される日本人~医者が警告する効果のウソと薬害の真実~」が出版されましたので、一部引用しながら、30代の頃疑問に思っていた薬について簡単にまとめます。

よく一例にされるのが、風邪やインフルエンザに薬は必要かということ。どちらもウイルスが原因でおこる感染症で、発熱、頭痛、鼻水、せき、腹痛などの症状が出ますので、病院に行けばそれぞれの症状に対する薬が処方され、ドラッグストアに行けば複数の成分が混ざった総合感冒薬をすすめられます。社会人であれば、熱があると仕事を休まなくてはならず困るので、とりあえず熱を下げたい、子どもであれば、熱で辛そうでかわいそうだから下げたい、と薬を服用し普通は何日か経過すると治りますが、それは薬ではなく自己治癒力や免疫力といわれるものが治しているのです。それで結果オーライではないかと思うかもしれませんが、薬は病気の治りを遅くしたり、かえって悪化させたり、他の不具合を起こしたり、何らかの弊害につながる可能性があることが問題なのです。

風邪の次に一般的なものは高血圧、脂質異常症、糖尿病、眠れないなどの生活習慣病の薬でしょうか。病院の待合室で薬の数自慢をするお年寄りのことが笑い話になるほどたくさんの方が服用しています。自分の生活習慣が招いた状態や、必要に迫られてあらわれている状態を、基準数値から外れているからといって、果たして薬で抑えたり、隠したりしていいものかどうか。服用を続けていると、認知症やがんになるリスクが上がる、感染症にかかりやすくなる、最悪の場合は死亡する危険性があります。

本書のなかに、アメリカの病院でおこった医原病に関する統計という表があるのですが、”病院での医薬品の悪影響、ミスではない投薬による死亡者数”が、他の医原病と比べて桁違いに多い数字です。内海先生が考える必要な医療12項目を頭の中に入れて、薬による医原病を防ぐために、必要な薬と不必要な薬を見極め、本当に必要な薬であってもリスクがともなっていることを忘れないようにして欲しいと言っています。医療を盲信しすぎることなく、自分で調べて正しい知識を身につけ強い体をつくるようにしましょう。

・交通事故、外傷、熱傷、骨折などの救急医療。

・心筋梗塞、脳梗塞などの梗塞性疾患の症状が急激に進行したことに対応する医療。

・誤嚥による窒息、溺水、低体温などの救急医療。

・肺炎、胆管炎、髄膜炎などの命を落とす危険性の高い重症感染症に対応する医療。

・腸閉塞、無尿などの排泄関係で生命にかかわる救急医療。

・がん、脳卒中、潰瘍などからの出血に救急対応するための医療。

・失明、聴覚喪失などを防ぐための救急医療。

・毒物の暴露や薬物中毒症に対応する医療。

・遺伝子や染色体などの異常が100%原因でおこった疾患に対応する医療。

・胎盤剥離、臍帯ねん転、分娩時臍帯巻絡などの産科に関する救急医療。

・未熟児を管理する医療。

・サイトカインストームなどの免疫に関する重篤な異常状態を処置する医療。

その他の薬、ワクチン、抗がん剤など、また医学界の構造について、ぜひ本書をご一読ください。

出会った当時は牛久にて開業されていましたが、2013年4月東京での開業に向けてご縁が繋がることになりました。

次回は、開業から現在までの変遷について。つづく